最近では日本でも「インクルーシブ教育」という言葉が少しずつ
広がってきていると聞きました。(実際どうですか?!)
インクルーシブ(inclusive=包括的な)教育とは、障害のある子も
普通級で一緒に学ぼうというシステムで、NZではこれが一般的です。
我が家の発達障害の娘も、当然のように普通級に入れられ、
能力的には2−3歳差があるであろう(実年齢はもちろん一緒)子たちと一緒になって
お勉強を受けています。
こういう環境にいるため、わたしも良くも悪くも「障害=差を感じる」という感覚
が最初からなく、娘の障害に関してもどんどん周りに伝えています。
周りの親たちの受け取り方は人種によっても差があり、興味深いです。
特に中国・韓国系のアジア系で、あえてNZという土地を選んで移住して来た人たちは
「この国にいてよかったね。アジアの国だと大体分けて教育を受けるからね。
うちの子どもにも〇〇(ウチの娘)のことは特に気にかけてお手伝いをするように言うね」
と「助けるね」「協力するね」というポジティブな姿勢で接してくれ、実際に熱心に
プレイデートのお誘いとかもしてくれます
一方、キウイやヨーロピアン系の人たちは自分たちもインクルーシブ教育で育ってきて、
自分も過去に少なくとも1度は障害のある人と身近で関わって来た経験があり、
自分の子どもも小学校に上がるまでの間にも、すでにそういうお友達がいたことがあるというのが
一般的な模様。
なので「大丈夫、他の子と一緒にいれば自分のタイミングで追いつくよ」と実体験を話してくれ、
普通のクラスメイトと変わらない接し方、だけど娘と話すとき、接するときは「この人よく分かってるな」
という方法でアプローチします。
そして、その子どもたちも娘がどういうタイミングで助けが必要なのか、
どういう部分では放っておいて欲しいのかを驚くほど把握していて、ある意味「通常」の光景として
娘をクラスの一員として認めているという雰囲気を感じます
人種によって本当に反応は違いますが、ありがたいのは「受け入れる」姿勢が当たり前の環境で、
逆に「〇〇(娘)みたいな子は普通級にいると本人が大変だと思うけど、こういう子がいてくれることが、
周りの子にとってとてもよい経験になってる。だからありがとう」と口に出して言ってくれるクラスメイトの
保護者がたくさんいること。そして困っているときは他の子よりも手厚く助けてくれる保護者や
クラスメイトたちだけど、そうじゃないときは普通に接してくれること。
こういう周りのサポートが当たり前に思ってしまっていたけど、
よくよく考えてみたらすごいことだなと実感して。
そしてインクルーシブ教育で代々育って来た人が構成する世の中
で生活しているわけだから、公共の場にいて「6歳児なのに3歳児」みたいな言動があっても
誰も変な目で見て来ることもないし、私も家族のサポートがない(両親とも日本なので)状態でも、
発達障害児でも、途中でへこたれることなく子育てを続けてこれたんだろうなと思いました。
娘はコミュニケーションは上手に取れませんが、よく笑い、面白い子なので、
授業への貢献度とは反比例して、クラスでは人気者。(笑)
こうやってほぼ毎朝通学路で誰かお友達に見つけてもらい、「おはよー!一緒に行こうー!」って。
ほぼ会話にはなってませんが、お友達が一方的に話続けるのを聞いてるんだか聞いてないんだか、
な状態で楽しそうに歩かせてもらってます