さて、今回は前回の続きです
前回は「言葉を深く浸透させるテクニック」についてお話ししましたが、
今回は「言葉のバラエティを広げる」テクニック
私も漏れなくそうだったのですが、子どもに話しかけるときの親の特徴として
「たくさん質問をする」傾向があるとのこと。
「あれはなに?」「これは何色?」「あそこに飛んでるのはなーんだ?」とか。
でも、言葉の発達が遅い子にとってはこれはあまり効果的ではないことが多く、
というのも「元々蓄積している言葉が少ない」から、質問の答えが出てこないのはもちろん、
質問の意味がそもそも分からない場合も多いそう。
そこで教えてもらったテクニックが、「1つ質問する前に4つコメントをする」というもの
ここでいうコメントとは説明するという感じのニュアンスです。
たとえば、船を見たとき。
「あれはなーに?」といきなり質問で入るのはNG
そうではなく、
①あそこに船がいるね
②あれは魚釣りをしている船みたいだね
③すごくゆっくり進んでいるね
④すごく大きな網がうしろについているね
⑤あの船はたくさん魚を捕まえていると思う?
という風に進めていきます。
ただそのもの(この場合は船)だけに注目するのではなく、
それに関わる種類、機能、特徴、材料などさまざまなことに触れるのがポイントです
つまりは、最初の4つの話しかけで「船」「魚釣り」「ゆっくり」「網」
などの言葉を新たに教える(インプット)、もしくは知っているはずの記憶を呼び起こし、
5つ目の質問で自分から答えを発して(アウトプット)もらうという流れになっているのです。
我が家の5歳の娘も、例えば「今日はこの公園にどうやってきたの?」と急に質問しても
「うん!」とか「公園!」という風にしか答えられません。
ですが、「今日はバスに乗ったね」「バスに乗るときカードをピってしてお金払ったね」
「バスは人が沢山乗っている車だね」「バスには運転手さんがいたね」
「今日は何に乗ったっけ?」という風に言うと、「バス!」
と答えられる(場合が多い)んです
今まで特に考えることなく、たくさん話しかけることが大事だと言うのは分かっていましたが、
子どもの興味を引きつけるために「これなんだ?!」みたいな質問をすることが多く、
言葉が遅い娘は恐らく分からないので興味を持たないし、私も答えられない娘に落ち込むし、
そして話しかけることが(娘が答えられる)ワンパターンになっていた気がします。
そして、前回の内容に引き続き、これは新たに英語学習をする子どもたちにとっても
とても有効な学習方法
自分で英語学習をするときにも、「ひとつのものを様々な角度から観察し、
その観察過程で新たな言葉を増やす」効果的な学習方法だなと気付きました
この「コメントをする」テクニックに関して私が興味を持っていたのを見た政府の専門家は、
後日我が家に訪問してさらなる資料DVDを見せてくださり、娘と会話をするわたしを見て
さらなる細かい指摘をもらい、私もより一層明確なトレーニングをイメージすることができました
このトレーニングに使える教材もたくさん提供してもらい、NZ政府のサポートの充実に感動しています