NewZealand親子留学体験レポート Lunguage school
NZ生活

マオリ語教育について

今日はニュージーランドの教育会の新しい動きについて。

テーマは”マオリ語”です。

ニュージーランド政府は、2025年までにマオリ語が初等教育の必須科目のひとつになることを目指しています。

マオリ語はニュージーランドの原住民・マオリ族の言語で、英語とニュージーランド手話と並んで、3つあるニュージーランド公用語のうちのひとつです。

マオリの文化は、長い間ニュージーランドでは、後から入ってきた西洋文化に上書きされるかのように、歴史の流れとともに薄められていったという印象が私の中にはあります。

そのマオリの文化と言語を尊重してこなかった過去が、ここ数年(具体的にはジャシンダ前首相を機に)で大きく見直され、これまで日常的に強く意識することのなかったこれらが、だんだんと日常と深い繋がりを築きあげてきていると感じるようになりました。

たとえば、学校に通うお子さんがいる方がまず気付くであろうことは、学校からのお手紙にマオリ語が増えた、先生からのメールや全校集会での挨拶がマオリ語になったことでしょうか。

一般社会でみると、TVニュース内でマオリ語が増えたこと、バスのアナウンスがマオリ語と英語の両方になったこと、一部標識にもマオリ語が加わりましたし、スーパーでも二言語表記をしているところがありますよね。

実は現在17歳の息子は、最初の2年はマオリバイリンガルユニットのある小学校に通っていました。その学校からのお手紙は最初からマオリ語が英語の中にたくさん散りばめられていましたし、一般ユニットにいた息子でも簡単なマオリ語の挨拶や数え方を教えてもらっており、「これがNZだ」と思っていたのですが、その後転校した学校ではマオリ語が気配さえもなくなり、急に「西洋の学校だ」と感じたのを覚えています。

当時、その新しい学校には全くマオリ語がなく、純粋な疑問として「前の学校ではマオリ語も英語と一緒に教えてくれてたけど、同じ公立校なのに、なぜここはないの?」と校長先生に聞いたところ、「政府のカリキュラムとして必須科目に入っていないから、マオリの子供の数が片手ほどもいない当校では教えない」と言われたのを覚えています。

このお話は次回も続きます。