前回のBoard Of Trustees(BOT)の記事の続きです
さて、バタバタとした中で急遽決めた3年に一度のBOT選挙。
ちなみにBOT選挙は、総選挙に続き2番目に大きい規模の選挙です。
全国の小・中・高等学校全て一斉に行われるので、
まあ全体的な規模にしたら相当なものになることは予想できますよね。
そして各家庭に郵送で届いた投票用紙の締め切りも、
厳密に「○月○日正午までに直接学校オフィスに提出」、
もしくは郵送の場合、
「○日○時以前の消印且つ○日正午までの到着のみ有効」
のように、相当厳密に(当たり前?!)決まっています。
今年は、各公立学校の教員たちのストなどがあった影響か、
例年になくBOT選挙が盛り上がったそうで、通常以上の郵便数があり、
配達に遅れが発生、全国ニュースで大きく取り上げられるということもありました。
そんなわけで結果が出るまで締め切りから1週間ほどかかったのですが、
選挙委員から電話がきて「おめでとうございます。BOTメンバーに選出されました」と!
その日からすでにBOTとしてのポジションについたこととみなされ、
すぐに新メンバーでミーティングが開催。
選挙で選ばれた保護者5人に、校長、副校長を加えた7人が
正式なBOTメンバーとなります。
ちなみに、ミーティングはどの学校も夜開催されるので、
お仕事後に駆けつける人がほとんどです。
そして、ミーティングの始めに校長から言われたことは、
「BOTで使われる言語はかなり特殊な教育用語だったり、
知識も特殊なものです。だから質問することに躊躇せず、どんどんしてください」と。
実際、略語、組織名、さらにはたくさんのマオリ語の登場により、
NZ育ちの英語ネイティブたちも相当頭を使う内容のミーティングで、
私は事前にいただいていた資料を読み込むことにも相当時間がかかりました。
会計資料なんてどこをどう読むべきか分からないし、
教育省発行の報告書1ページ読むのにマオリ語辞典(オンラインにあります)
なんど使ったか分からないし、この12年で一番勉強しているかもしれません。
BOTは、学校の経営・運営をする立場となります。
学校の敷地はBOTが教育省から80%ー90%を借り受けている形で、
職員たちの雇用・解雇の決定権はBOTにあります。
その中でも一番大切なのは、生徒たちがしかるべき教育(特に国・算)を
しかるべき質で受けて、教育省が定めるスタンダードに到達する環境にあるか
ということをモニターするということ。
専門知識もキャリアもない私ですが、私はその中で自分の
「NZ以外の国で教育を受けてきた」こと、
「障がいを持つ娘がいる」という立場と経験を生かし、
NZが国として定めるインクルーシブ教育の中で、
各生徒がもっとも理想的な形で教育を受ける土壌を整えて行くことに
重きを置こうと考えています。
そんなドキドキでいっぱいの始まりですが、
また違った角度から学校教育を見て、もっと深いNZ学校生活を
みなさんにお届けできたらと思います