NewZealand親子留学体験レポート Lunguage school
NZ生活

【発達障害】チャイルドサイコロジスト

現在7歳の発達障害の娘。
基本的な発達の遅れ以外に、「メルトダウン」の症状
小学校生活においてとても大きな課題となっています。

娘のメルトダウンは、言葉の通り「(精神的に)大きく落ち込む、
ドン底まで落ちた気分」のような状態
で、悲しみ・怒り・フラストレーション
を感じた結果、心を閉ざして何もしたくなくなってしまいます。

発達に大きな遅れがある一方、完璧主義者で負けず嫌い誰に似たんでしょう?)な一面があり、
何をするにしても“winner”になれないと涙を流し、
もうその後の授業はどうにもいかなくなるのがお決まりパターンです。

そんな娘のことは、学校中の先生が良く分かっていてくださり、
何かレースのような勝ち負けが決まるような場合は、
事前に“It’s OK, not to win”(勝つ事が全てじゃない)
とこれから行なわれることの流れと共に、いっぱいいっぱい言葉で聞かせてくれます。

ただ、そんな簡単にはいくはずもなく、
先週は算数の問題で一番に手を挙げられなかったから悲しくなり、
その前は体育でスポーツの試合をすることになり「勝ち負け」の匂いを嗅ぎ取って、
そもそもグラウンドに出たがらなかったり、
本当に小さな事ばかりなのですが、彼女の学校生活を大きく左右する課題
となって立ちはだかっています。

そんな娘に、行動セラピストが推薦してくれたのが「チャイルドセラピー」
日本語にすると児童心理学で、子ども専門の心理学者のところに行き、
1対1のセッションを受けて、精神的な課題に取り組みます。

ただ、行く前に思ったのが「3歳程度の言語コミュニケーション能力しかない娘から
どう引き出して、どう導くのだろうか」
ということ。

そこはプロ。
毎回のセッションでは驚くほど娘の考えていることを
手を変え品を変え引き出して、3回終えた今では既に小さな変化が見られているほど。

最終的なゴールは「勝負事を(結果に関わらず)楽しめるようになること」
「メルトダウンになる前に、気持ちの切り替えをすること」
で、
先週は「どういうことをしたら悲しいか、怒りを感じるか」を絵を使って整理し、
その次に「そういう気持ちになった場合、どういうことをすると気持ちが明るくなるか」
について、同じく絵を使って話し合っていました。

私も後ろでセッションを見ていて(言葉が出ないから分かってないと思っていたけど
「娘はこんなに自分の気持ちを理解できているんだ」と感心し、
こういう子ども専門の心理学者の方の存在をとてもありがたいと感じました。

また、大事なのは学校がそのセッションで行なった内容を共有し、
同じアプローチで娘に接してくれること。
それによって、娘が心の奥で何を考えて、どうしてほしいかを、
1日のうちの6時間を過ごす学校でも理解してもらえるわけです。

こういう専門性の高い対応がすぐ手に届く所に存在していて、
それを学校でも尊重してどんどん取り入れてくれること、
だからこそインクルーシブ教育が成立するんだなと、
この国の教育の柔軟性が改めて感じられる経験をさせてもらっているところです。